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義父の戦争 最終 第6話 敗戦・投降 [人類の歴史]

義父の戦争 最終 6話 敗戦・投降

日本は20815日降伏していた。18日「戦いは終わった」というビラが観測機から撒かれた、大隊本部は指示を待てという事であった。住民の発砲もなくなり、94日に司令より投降する命令が出て、ひげを整え銃を捨て手白旗を掲げ持ち山を下った。上陸用舟艇車に大勢乗ったのに、降りて押せと言われるかと思ったら坂道を苦も無く走って、着いたのはファブリカの大きな木材工場の倉庫であった。上が米軍の宿舎で、床下土間に段ボールの箱を敷いたのが投降者の宿舎であった。全員処刑されるという噂などもあったが、米兵も水を飲むのに並んで順番を待っているし、また回りを気にしてタバコの吸殻を石の下に隠す、このように社会性でも、「鬼畜米英」などと言っていた日本が何時になったら追いつけるか、というほど大人であり、進んでいる事を教えられた。

何日かして港から大型上陸用舟艇で全員移動し、レイテ湾らしい所に着きブルドーザーが上陸地を均しているのに驚いた、数キロ歩いて門柱とばら線の張ってある収容所に着いた、タクロバン収容所であった。早速丸裸にされ先に収容されていた血色の良い日本兵から衣服一式が渡され、脱いだ衣服はすぐ横で燃やされて蚤とも分かれた。途中道路の両側に並んだ段ボールの物資や、雑草退治に「血の1滴」と言われたガソリンをかけて焼くのを手伝わされ、国力と物資量の違いに、苦しんで何をやって来たのかという思いを持った。

物語はこれで終わる、こんな経験をした人たちはもう思い出に苦しまないで良い所に行った、だが私たち戦中生まれの心には何かが残っている、それを書いておきたかったのだ。

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